天大の概要

  海河のほとり、渤海の沿岸に、中国初の近代的な大学である天津大学が誕生しました。本学は使命を持つ大学です。「甲午戦争(日清戦争)」に敗れ、国運が衰退していた清朝末期に誕生したこの大学が高く掲げる「興学強国(訳:教育を振興し、国を強める)」という旗印は、中国における大学の精神の源となりました。「自強すべし、先ずは才を備えよ。才を備えるには、ますます学を興すべし」という考えに基づき、本学は「興学強国」を教育目標とし、究極的に学問を探求し、人材を育成し、文明を継承し、中華の復興を図り、未来を築くことを努め、国民の経済と社会の発展、世界文明の進歩に重要な貢献をしてきました。人民のますます高まる質の高い高等教育へのニーズに応えることは、現代中国の大学が担う歴史的責任と使命です。天津大学は常に一流の人材育成を核心に据え、工学教育改革の探索から「新工学」建設のリードまで、価値の形成、能力の育成、知識の伝授の「三位一体」を堅持し、「愛国心、世界観、イノベーション精神、実践能力」を備えた優れた人材の育成に努めています。

  本学は成果を挙げる大学です。国が必要とする人材育成のための学科設置から、20世紀初頭に「国家を建設する科学の砦」として行われた科学研究、さらには愛国革命運動における教員と学生の勇敢な努力、新中国の高等教育制度確立のためのインキュベーターの役割、大学内部管理制度の探求、さらには国家のために高度人材を育成し、社会主義学校教育の方向をリードする先進的な理念を打ち出すことまで......各歴史段階においても、天津大学は常に時代の最前線に立ち、愛国的な約束を行動で解釈することができます。新世紀に入り、本学は「国家の重大な戦略的ニーズ、世界の科学技術発展の最前線に焦点を当て、国民経済の主戦場に根を下ろす」という科学技術政策を打ち出しています。教育水準と人材育成の質を向上させ、社会に貢献し、産業と業界の発展を支えるために、大学内外のあらゆる革新的な要素を結集させることにこだわっています。

  本学は理想を持つ大学です。新たな歴史の出発点に立ち、中国の特色を持つ世界一流で天津大学の品格を備えた社会主義大学の建設を目指し、正しい方向を堅持し、徳を立て、人を樹え、国家に奉仕し、改革とイノベーションを堅持し、自信を持ち、特色を維持し、国家戦略に必要なあらゆる人材を育成し、科学研究、社会への奉仕、文化の伝承とイノベーション、国際協力と交流にさらに大きな貢献を果たします。世界トップクラスの大学になる、まだまだ長い道のりがあります。未来に向けて、われわれは優れた人材を育成し、精神、文化と優れた伝統をもって学生を指導し、独立した思考と革新の勇気を育み、高尚な人格と遠大な理想を形成するよう導かなければなりません。われわれは世界中の人材を集め、自由、包容、信頼の文化的雰囲気の中でそれぞれの才能を伸ばしてもらう必要があります。われわれは、最先端の探求を奨励し、経済発展、技術進歩、社会ガバナンスにおける現実世界の大きな問題の解決に教員と学生を参加させる必要があります。われわれはすべての規則が人間の本質的価値と尊厳の認識から生まれ、すべての制度が人間の成長と発達に役立つような、近代的な大学制度システムを確立する必要があります。

  本学は精神を持つ大学です。120年以上にわたる冷静で確実な行動が、天津大学の品格を形作ってきました。「興学強国(訳:教育を振興し、国を強める)」という使命、「実事求是(訳:事実の中に真実を求める)」という校訓、「厳謹治学(訳:謹厳に学問を治める)」という校風、「愛国奉献(訳:国を愛し自らを差し出す)」という伝統、および「矢志創新(訳:イノベーションを志す)」という追求は、民族の復興、国家の繁栄、人類の進歩という大義に深く融合し、教員、学生と同窓生を鼓舞させる強力な精神的力量と行動規範となっています。この精神的力量は、中国の特色ある現代の大学文化の重要な構成要素であり、社会文化の繁栄と発展をリードし、民族文化のイノベーションと伝承を促進する上で重要な役割を果たします。

  努力を重ねるべき時が来ました。現在、天津大学長としてのバトンが私の手に渡りました。私は全校の教職員や学生、広大な同窓生と共に心を合わせて努力し、学校がより良く発展し、教職員と学生がより良い学び、より良い仕事、より良い生活を送れるようにし、同窓生が天津大学を誇りに思えるようにしたいと願っています。われわれは手を携え、歴史が与えた栄光ある使命を担い、不断に努力し、大胆な改革を進め、着実に歩み続け、新たな輝かしい成果を創り出しましょう!